こんにちは!
本屋lighthouseの関口です。
2022年3月開催の第6回、概要をお知らせします。
日時:2022年3月26日(土) 19:00〜21:00
テーマ:「檻」から逃れる
→今回はヴァージニア・ウルフの『フラッシュ』を読みときながら、女性(やそのほかマイノリティ=抑圧を受けている存在)が入れられてしまっている「檻(おり)」について考えていこうと思います。この「檻」をもう少し具体的に換言すると、たとえば、
・所有(されること/できないこと)
・制限(を受けること)
といったものが浮かびます(もっといろいろあると思いますが)。これをさらに具体的な事例に当てはめていくと、たとえば、
・夫婦別姓にできない(夫の姓になることが実質的には強制されている)
・様々な公的サービスが世帯主(実質的に男性)単位での設計になっている
・「夫婦(=男と女)」でなければ受けられない各種サービス
・結婚、出産による各種中断/断念
などがすぐに浮かぶと思います。あるいは、ウルフが『自分ひとりの部屋』で示唆しているような精神的な抑圧(=自分で自分を〈無自覚に〉檻に入れてしまうような振る舞い)についても、考えていければと思います。たとえば、
・「こういうのは〈女性としては〉言わない/やらないほうがいいのでは……」
みたいなものでしょうか。ちなみにウルフは「だれであれ自分の性別のことを考えながらものを書くのは致命的である」(『自分ひとりの部屋』p179)と書いています。この後に続く文章も含めて様々な解釈ができる1文ではありますが、今回のテーマに即して考えるとこの文言は「女性だからといって書いてはいけないこと/使ってはいけない表現技法などない」というように解釈してもいいと思います。あるいは逆に「女性であることを強く意識したうえで、あえて男性的(とされるよう)な表現をしていこうじゃねえか(中指を立てる)」ということでしょうか。
……というようなことを、ウルフの中ではかなり「明るい」調子の小説である『フラッシュ』を参考にしながら考えていければいいなと思います。ほかにもウルフの小説やエッセイは適宜参照してもいいかもしれません。が、もちろん無理はせず。読めれば万歳、読めなくてもOK。とりあえず、「檻」「所有」「制限」みたいなテーマ/事例を考えて、共有して、エンパワメントしていければと思います。
今回の参考図書
☆ヴァージニア・ウルフ『フラッシュ』
→白水社版と幻戯書房版のふたつがありますが、メインは白水社版でいきます(北村さんの『お砂糖とスパイスと〜』では白水社版が採用されているため。もちろん幻戯書房版と読み比べしてもいいかもしれません)
*ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』(平凡社)
*北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(書肆侃侃房)
そのほか各自参考になりそうなものがあれば!
店内参加(定員5名)の申し込みは3月に入ってから送るレターにて開始します。
→こちらから飛べます
配信参加(人数制限なし)は有料レターを購読していれば自由に参加できます(配信用URLは当日配信のレターに記載)。配信は録画も残るので後日の視聴も可能です。
はじめて参加するかたは以下のレター(概要のまとめ)もご確認ください。
1月に開催した第5回のまとめ(有料)は今月中に作成・送付します。今月短い!!(焦)。
しばしお待ちくださいませ。
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