まとめ記事:第3回(2期目)課題本『ノンバイナリーがわかる本』
お待たせしました!9月開催のまとめ記事です!
今回は動画添付はなしで、文字情報のみになります(ので、記事自体も1つにまとまっています)。
・そもそもノンバイナリー(という言葉)の存在自体があまり知られていない
→当事者ですらそうなので、当事者であるという自覚のないまま生きている場合がある
→いままでシスジェンダーとして生きてきたが、自分がノンバイナリーであることを自覚した瞬間から芽生える罪悪感や葛藤のようなものがあった(差別の加害者/被害者になるという構造が行ったり来たりするためか?)
・ノンバイナリーにもいろいろあって(というかジェンダー自体がいろいろある)、そのカテゴライズにすっきりおさまらない場合もある
→様々な意味での「パワー」を得るためにコミュニティ化が必要になるが、その難しさと関わってくる
→ジェンダー(を表す言葉)が細分化されていることに「こんな分ける必要ある?」と言えるのはある種の特権であり、言葉を得ることによって始まる人生もある
→ノンバイナリーというアイデンティティは現代の産物ではなく実際には長い歴史があるが、それを表す言葉がなかったため認識されずにいた面がある=コミュニティ化の必要性
→ただ、コミュニティ化が負担になることもあるので、コミュニティ化しなくても連帯できるあり方があるといいのかもしれない
・ラディカルフェミニスト=ターフ、ではない
→倒すべきは家父長制(=強者が弱者をいくつもの軸に沿って虐げる世界共通の制度)
→男女の二元論に陥らない視線・思考が必要
・2つのアイデンティティの衝突例
→町田さん:フェミニストであることと「ロマンチックラブイデオロギー」に染まってしまっていること
→参加者A:アニメなどの「推し」が家父長制的特徴を持っていたりする
→参加者B&関口:低賃金重労働とかがダメだと思いつつもワーカホリックに働きすぎてしまう
・学校は人が生涯で出会う最もジェンダー化された環境のひとつ
→出席番号、体育、制服……etc。
→多様なジェンダーがあるということを知っている子どもは少ないので、なおさら自分の中にある違和感=苦痛への対処がしづらい
→男女の二元論+年功序列(先輩/後輩、教師/生徒)の二元論による支配
・日本のアニメ、制服を着た女の子に世界を背負わせすぎ問題
→ロマンチックラブイデオロギー+家父長制の影響(とその再生産)?
→例:『バブル』『この世界の片隅に』『蒼穹のファフナー』や細田守・新海誠作品など
・メンタルヘルスの問題
→メンタルクリニックの医師に話をしても理解されない問題
→ジェンダークリニックの医師ですら理解してくれない問題
→医師の意識的な問題とは別に、医学の性質(=データを整えてカテゴライズしてそれをもとに判断するあり方)とノンバイナリーの相性の悪さ、というジレンマもあるか?個人個人の経験・感じ方を大切にすることと、ある程度のまとまったデータ=有効性のあるデータを必要とする「研究」との間にあるジレンマ。
・カテゴライズは当事者が自分を守るための武器として活用するもの(=私はこういうアイデンティティですという意思表明をするためのもの)であり、他者によって「お前はこういうものだ」と決めつけられるためのものになってはいけない
昨日、第4回『フェミニスト・シティ』も無事開催されました。こちらのまとめは12月中に作成しますので、しばしお待ちくださいませ。もちろんツイキャスには動画アーカイブが残っていますので、昨日配信したレターに記載のURLとツイキャス視聴用パスワードにてどうぞ。第5回は年明け1月中旬〜下旬、課題本は『SNSフェミニズム』を予定しています。詳細決まり次第あらためてお知らせします。
昨年度開催の6回分をまとめた冊子、完成しています。
このレターを有料購読してくれている人(いまこれを読めている人)には贈呈していますので、ご希望の方はbooks.lighthouse@gmail.comまでご連絡くださいませ。
発送希望の場合は名前と住所をお知らせください。店頭受取も可能です。